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18歳から38歳まで、20年間やめられなかった過食嘔吐。38歳で「やめる」と決めて、約1年で吐かない生活が定着しました。この記事は、元CAのまゆみがそこまでたどり着いた体験談です。
先に結論をお伝えします。私の回復は、ある日突然やってきたものではありませんでした。①ホットヨガで「今の体」に意識を向けられるようになったこと、②過食に使っていたお金を見える化したこと、③「完璧でなければ価値がない」という思い込みを手放したこと。この3つが重なって、少しずつ回数が減っていきました。
※医学的には、摂食障害は「完治」ではなく「寛解(症状が出ていない状態が続いていること)」という言葉で語られます。このブログで「完全回復」と書いているのは、吐かない生活が定着し、日常に支障がなくなった状態のことです。今も体調や気分の波はありますが、食べ吐きに戻ることなく暮らせています。
※本記事は医療情報ではなく、私自身の体験にもとづく記録です。回復の早さや経過には個人差があります。
📋 この記事でわかること
- 20年間の過食嘔吐がどう始まり、どう続いたか(年表)
- 回復のきっかけになった3つの転機
- 回復は一直線ではなかった話(いちど戻りかけた時期のこと)
- 回復の途中で体に起きたことと、それぞれのくわしい記事
- 今日からできることと、相談できる場所
私の20年間を年表でふりかえる
まず、全体の流れを先に置いておきます。「今の自分はどのあたりだろう」と重ねながら読んでもらえたらうれしいです。
| 年齢・時期 | 起きていたこと |
|---|---|
| 18歳の夏 | 友人の何気ない一言をきっかけに、食べ吐きが始まる |
| 20代前半〜後半 | いちばんひどかった時期。食費は月30万円を超え、仕事以外の時間のほとんどが食べることに消えていた |
| CA時代 | 「きれいなCA」でいなければというプレッシャーの裏で、フライト前のホテルでも一人で食べ吐きが続く |
| 30代 | 30代に入るまで、誰にも打ち明けられなかった。30代半ばには顔の腫れに悩み、リファを使い始める |
| 38歳 | ホットヨガ(LAVA)を始める。家計簿アプリで過食に使っていたお金を見える化し、「やめる」と決める |
| やめると決めてから約半年 | 気づいたら、週の回数が半分になっていた |
| 約1年後〜現在 | 吐かない生活が定着。気分の波はあっても、食べ吐きには戻っていない |
始まったきっかけやCA時代のことは、過食嘔吐が始まったきっかけと20年後に抜け出せた理由|元CA全記録にくわしく書いています。
過食嘔吐が始まったきっかけ:18歳のある日
18歳のとき、友人に言われた一言が人生を変えました。
「吐けば楽になるよ」
軽い気持ちで試したのが始まりでした。最初は「これで好きなものが食べられる」と思った。でも気づいたら、吐かずには食べられない体と心になっていました。
あとから知ったのですが、過食嘔吐は「意志が弱い人がなるもの」ではありません。ダイエットの反動、ストレス、体型へのコンプレックス、完璧主義——きっかけは人それぞれで、誰にでも起こりうるものです。私の場合は、そこに「失敗してはいけない」という性格が重なっていました。
20年間の過食嘔吐で失ったもの
20年間で私が失ったものは大きかったです。
- お金:食費だけで総額7,300万円以上(1日平均1万円の計算)。くわしい試算は過食嘔吐に20年で7,300万円使った元CA|リアル試算と回復の動機に
- 時間:毎日2〜4時間をコンビニ→食べ→吐くのサイクルに費やした
- 体:歯のエナメル質の溶解、耳下腺の肥大(カショオ顔)、電解質の乱れ
- 人間関係:誰にも言えない秘密のせいで、深い付き合いができなかった。食べているところを知られたくなくて、友人からの連絡を無視したこともあります
- 自己肯定感:「こんな自分が嫌い」という感覚が20年間続いた
いちばんつらかった夜のことは、泣きながら食べ続けた夜|過食嘔吐20年の闇を越えた回復体験談に書きました。読むのがしんどいときは、無理に開かなくて大丈夫です。
回復への3つの転機
20年間ずっと「やめたい」と思い続けてきました。でも回復は一直線ではなく、いくつかの転機が重なって起きました。
転機①:ホットヨガとの出会い|「今の体」に意識が向いた
38歳のとき、LAVAのホットヨガを始めました。最初は「ダイエット目的」でしたが、週3回通ううちに変化が起きました。
ホットヨガは「今この瞬間の体」に集中させてくれます。過食嘔吐の衝動は、不安や空虚感を埋めようとする行動でもあります。体を動かして汗をかいているあいだは、その衝動から少しだけ離れていられました。
始めて半年ほどたったころ、気づいたら週の嘔吐回数が半分になっていました。「やめなきゃ」と力むより、「ヨガに行く日」を予定に入れるほうが、私には続けやすかったのだと思います。
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「ヨガなんて自分には無理」と思っていた私でも続けられた理由をブログに書いています。
転機②:お金の見える化|「取り返せるもの」に変わった
家計簿アプリで食費を可視化したとき、衝撃を受けました。月に30〜40万円が過食に消えていたんです。「このお金があれば…」と初めて具体的に考えました。
お金を「取り返せるもの」として見始めてから、食べた後に吐くことへの意識が変わりました。「今吐いたら、またお金と時間を失う」という感覚が、衝動を少し冷ましてくれるようになったんです。浮いたお金を、ヨガや顔のケアなど「自分をいたわること」に回せたのも大きかったです。
金額を直視するのは怖いことです。でも、責めるためではなく「知るため」に見える化する。それだけで、行動が少し変わりました。
転機③:完璧主義の手放し|「今ここにある体」でいい
CAとして働いていたとき、「常に完璧でいなければ」という強迫観念がありました。その完璧主義が、「太ってはいけない」「失敗してはいけない」という思考と結びついていました。
ヨガのインストラクターに「完璧な体なんてない、今ここにある体を愛でるだけ」と言われた言葉で、何かが解けた気がしました。
完璧主義と摂食障害の関係については、摂食障害と完璧主義の関係|「完璧じゃなきゃ価値がない」呪いから回復した体験談で掘り下げています。
転機を支えてくれたこと|「食べていい」という体験
3つの転機と並行して、私には「食べること=悪」という思い込みをほどく時間が必要でした。きちんと食べても大丈夫だった、という経験を少しずつ積み重ねたことが、心の回復にもつながりました。そのきっかけになった話は、SONOKOダイエットが回復の転機になった理由に書いています。
回復は一直線じゃなかった|いちど戻りかけた時期
ここは、正直に書いておきたいところです。
回数が減りはじめて3ヶ月目ごろ、まわりから「顔、細くなった?」と言われるようになりました。うれしくて、そこで気がゆるんで、また回数が増えてしまった時期があります。
そのときは「やっぱり私には無理なんだ」と思いました。でも今ふりかえると、戻ったことそのものより、戻ったあとにまた「減らす」に戻ってこられたことのほうが大事でした。回復は、右肩上がりの直線ではなく、行ったり来たりしながら少しずつ前に進むものだと思います。
もし今、一度減ったのにまた増えてしまって落ち込んでいるなら、それは「失敗」ではなく、回復の途中でよく起きることです。
回復してからの生活
38歳で回復に向かい始め、1年ほどで吐かない生活が定着しました。正確には「やめた」というより、「やりたくなくなった」という感覚に近いです。
変わったことがいくつかあります。
- 朝起きたとき、コンビニに行くことを考えなくなった
- 鏡を見るとき、「嫌い」と思わなくなった
- 食事がゆっくり楽しめるようになった
- お金が少しずつ貯まり始めた
ここまで来るのに20年かかりました。時間はかかっても、変化は積み重なっていきます。今苦しんでいる方に、「変われる」と伝えたいです。
▶ 回復後の体重の変化については、摂食障害克服後の体重増加に悩む方へ|エクエルを2週間試した元CA実録に書いています。
回復の途中で体に起きたこと|テーマ別の記事
やめはじめてからも、体にはしばらく20年分のダメージが残っていました。とくに多くの方が気にしているテーマは、それぞれ別の記事にまとめています。
- 顔つき・エラの張り:過食嘔吐で顔つきが変わる理由|カショオ顔の特徴・唾液腺の腫れ
- 顔が戻るまでの期間:過食嘔吐をやめて顔が戻るまで何ヶ月?月別の回復記録と早見表
- 耳の下(唾液腺)の腫れ:過食嘔吐で唾液腺(耳下腺)が腫れる原因と治し方
- 歯のこと:過食嘔吐で歯がボロボロ|怖くて歯医者に行けなかった私が受診できるまで
- 「吐けなくなった」とき:過食嘔吐で「出てこない」「吐けなくなった」理由と回復への転機
私が使っていた ReFa CARAT FACE SALON MODEL
顔まわりや耳下腺のあたりを、なでるように流すのに使いやすいモデルです。過食嘔吐で顔が腫れてむくむのが苦しかった時期、朝のケアとして続けたことが前を向くきっかけになりました。
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過食嘔吐から回復するために「今日からできること」
20年間の経験から、回復に向けて私に効果があったことをまとめます。特別なことは何もありません。でも、積み重ねることで変わっていきました。
①「やめよう」より「別のことをしよう」と考える
過食嘔吐をやめようとすればするほど、頭の中は食べることで占められます。私が気づいたのは、「やめる」ことに集中するのではなく、「別のことに夢中になる」ことの方が続けやすいということです。ホットヨガ、家計簿、読書——何でもいい。「今この瞬間に集中できること」を探してみてください。最初の一歩については過食嘔吐をやめる第一歩は「外に出る」だけに書いています。
▶ 摂食障害・過食嘔吐について書かれた本は、摂食障害・過食嘔吐におすすめの本5選|苦しい夜に読んでほしいで紹介しています。
②一人で抱え込まない
私は30代に入るまで、誰にも言えませんでした。「こんな自分を知られたくない」という恥ずかしさがあったから。でも、話すことで少し楽になれる場所はあります。カウンセリング、自助グループ、オンラインのコミュニティ——完全に一人で戦わなくていいということを、今の私は伝えたいです。
ひとつだけ、伝えさせてください。
私はずっと、過食嘔吐は「意志が弱いから」だと思っていました。病気だなんて考えもしなかったし、恥ずかしくて誰にも相談できなかった。
でも、摂食障害はこころの病気です。意志や根性の問題じゃない。そう知るだけで、自分を責める気持ちが少しだけ和らぎます。
もし「誰かに話したい」と思ったとき、公認心理師(国家資格)のカウンセラーだけが登録しているオンラインカウンセリング【Kimochi】があります。対面じゃなくていい。名前も明かさなくていい。スマホから、自分のペースで相談できます。
③身体のケアも忘れずに
過食嘔吐は心だけでなく、身体にも大きなダメージを与えます。電解質の乱れ、歯の侵食、耳下腺の肥大(カショオ顔)、胃腸の機能低下——これらは回復後もしばらく続くことがあります。私は回復後、まず耳下腺のケアとして顔のリンパマッサージを取り入れました。身体が少しずつ回復していくのを感じることが、回復のモチベーションになりました。
④夜を一人でやり過ごす工夫をもつ
私の場合、衝動がいちばん強くなるのは夜でした。夜をどう過ごすかは、回復のなかでもかなり大きなテーマです。夜だけ過食嘔吐が止まらない理由と、今日からできる夜の工夫もあわせて読んでみてください。
やめ方を順番どおりに知りたい方は、過食嘔吐のやめ方|20年やめられなかった私が実際にやった順番にすべてまとめています。
過食嘔吐の回復についてよくある質問
Q. 20年も続いていても、回復できますか?
私は18歳から38歳まで、20年続きました。それでも回復に向かい、約1年で吐かない生活が定着しました。長く続いたことは、回復できない理由にはならないと、私は自分の経験から思っています。
Q. 回復までにどのくらいかかりましたか?
「やめる」と決めてから、回数が半分になるまでに約半年、吐かない生活が定着するまでに約1年でした。途中で戻りかけた時期もあります。期間には個人差がとても大きいので、私の数字はひとつの例として受け取ってください。何年で治るのかという話は過食嘔吐は何年で治る?罹患期間×2倍説に書いています。
Q. 「完全に治る」ものなのですか?
医学的には「完治」より「寛解」という言葉が使われます。私自身も、気分の波がまったくなくなったわけではありません。それでも、食べ吐きに頼らずに暮らせる日々は、ちゃんと手に入りました。
Q. 病院に行くべきか迷っています
迷っている時点で、相談してみる価値はあると思います。めまい・動悸・強いだるさ、吐いたものに血が混じる、「消えてしまいたい」という気持ちが続く——こうしたときは、できるだけ早く受診してください。相談先は次の章にまとめています。
Q. 自分がただのダイエットなのか、摂食障害なのかわかりません
私も長いあいだ、「病気」だとは思っていませんでした。目安になるチェックリストを摂食障害とダイエットの違い|過食嘔吐チェックリスト10項目にまとめています。
ひとりで抱えないで|相談できる場所
摂食障害は、心療内科・精神科のほか、各都道府県の精神保健福祉センターや摂食障害支援拠点病院で相談できます。専門の情報は摂食障害情報ポータルサイト(国立精神・神経医療研究センター)から探せます。
「消えてしまいたい」という気持ちが強いときは、ひとりで抱えずに、こころの相談窓口や身近な人に連絡してください。
まとめ:回復は「あきらめた人」ではなく「手放せた人」に来る
これは、私が回復したあとに改めて感じたことです。ここでいう「手放す」は、回復をあきらめることではありません。「完璧な体でなければ価値がない」という思い込みのほうを手放す、という意味です。「やめよう」と何百回思ってもやめられなかった私が38歳でやめられたのは、その思い込みを手放せたからかもしれません。
今苦しんでいるあなたへ。20年かかった私でも、変われました。あなたのペースで、少しずつでいい。今日より明日が、少しだけ楽になることを願っています。
このブログでは、私まゆみが過食嘔吐の回復過程で実際に試したこと、効果があったこと、なかったことを正直に書いています。同じ苦しみを持つ方の、少しでも力になれたら嬉しいです。

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